CALENDAR
S M T W T F S
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
<< November 2019 >>
CATEGORIES
ARCHIVES
RECOMMEND
RECOMMEND
MOBILE
qrcode
<< シュリンクの革の2面性 | main | 革のご紹介 >>
新ラストSREでサンプル作成(その4)
前回は、クロージングが終わったところまででした。

今回はその続きです。

アッパーの方はとりあえず置いといて、インソールの加工に進みます。


ハンドソーンウェルテッドの靴とグッドイヤーウェルテッドの靴とでは、確かに構造上似ています。

似ていますが、作り方も違えば使う材料の特性も全く異なります。

ハンドソーンウェルテッドは、裏側にリブ加工をするために厚いインソールが必要になり、それに加えてウェルトをかけた時の隙間を埋めるためにやや薄いコルクなどのボトムフィラーをセットします。

対するグッドイヤーウェルテッドは、リブはインソールの裏側に接着するのでインソール自体が厚い必要はなく、ですがリブの高さがあるために(通常は6ミリほど)、コルクの厚さもだいたい6ミリくらいは必要になります。

ですので、ハンドソーンウェルテッドの厚いインソール+薄いボトムフィラー(コルク)という構図に対して、

グッドイヤーウェルテッドの薄いインソール+厚いボトムフィラー(コルク)という構図になるのです。

となると、何事もアッパーグレードを好む日本人としては、グッドイヤーウェルテッドで厚いインソールを使っても良いのではないかと思うかもしれませんが、インソールが厚い=インソールが沈みやすいということと、コルクが厚い=コルクが沈みやすいということで、両方が沈んでしまっては歩きにくかったり靴の中の容積が大きくなりすぎてしまったりするなど、靴として問題が起こります。

ですので、セオリーに則って正しく作ることが必要なのです。


さて、まずはインソールをおおよその形に裁断し、水に浸けて柔らかくし、表面が乾くくらいまで待ってからラストに打ちつけてだいたい乾いたところです。



このやり方はたくさんあって、何が正解ということではなく、作り手のやりやすい方法で目的を果たせば良い工程です。

私は、周囲を19ミリのクギで打ち、そのクギを外側に倒して乾かすという手法を採っています。

その理由は、私の先輩がこのやり方でやっていたのと、いくつか他のやり方を試しましたが、この方法がもっともはやく革が乾燥し、作業効率も良かったからです。

このあと、一度全てのクギを抜き、インソール自体の形を整えます。

というのも、革のインソールはいくらクギで打っていたといっても、乾燥する際に若干の形状の変化があり、ちゃんと乾燥してからでないと落ち着かないのです。

形が決まったら、4本のクギで再度ラストに打ちつけ、リブの加工です。

リブの加工は、靴の出来を大きく左右する大切な工程のひとつであり、リブの位置や深さ、強度などの正確さで、その靴の果たせるポテンシャルが決まってしまいます。



リブの加工が終わりました。

日本の職人さんは、この作業をおこなう際に靴専用の包丁を使います。

私は、ウェルトナイフという特殊なナイフを使います。

これに関しても、何が良いのか悪いのかということではなく、自分が最も効率よく正確に使える工具を選べば良いだけのことです。



インソール、結構厚いですよ。

お客様のお好みや体格、靴の履き方によって若干インソールの厚さや硬さを変えています。

現在のところ、最も厚いもので約7.5ミリほどです。

それにたいして、リブの深さは2.5ミリくらい。

先ごろより使っているイギリス製のオウル(すくい針)のお陰で、深く針を入れることができ、結果的に強度を増すことが可能となっています。

リブの位置も、その針に合わせたもので、通常よりも若干内側になります。

靴は、本当に奥が深いです。



シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダー靴をお作りしています。

シューリパブリックのウェブサイトはこちら

今週末のスケジュールはこちら





 
| SREでサンプル作成 | 23:18 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
コメント
コメントする









この記事のトラックバックURL
http://blog.shoe-republic.com/trackback/1292143
トラックバック